「オカマ」「オネエ」は使っていい言葉?
テレビで流れているから大丈夫——その判断が、いちばん危ない。
結論:他人に向けて使う言葉ではない
「オカマ」は歴史的に侮蔑語として使われてきました。からかい、見下し、暴力の場面で投げつけられてきた言葉です。この経緯は消えません。当事者が自分を指してあえて使うことはありますが、それは当事者だから成立する用法で、外から向けてよい根拠にはなりません。
「オネエ」はテレビが作った比較的新しい言葉で、侮蔑の歴史は浅いものの、「笑ってよい存在」という枠に人を入れる機能を持っています。バラエティの文脈では成立しても、職場や学校で人をこう呼べば、その人を笑いの対象として扱う宣言になります。
「本人が笑っているから大丈夫」について
その場で笑って受け流すことと、傷ついていないことは別です。訂正するコストが高すぎる場面——職場、取引先、初対面——では、笑って流すのが最も安全な自衛だからです。相手の笑顔を同意と数えないこと。これはこの言葉に限らない原則です。
では何と呼ぶか
職業の文脈なら「ニューハーフ」(使い分けはこちら)、属性の文脈なら「トランスジェンダー」、そして大半の場面では——属性で呼ぶ必要自体がありません。名前で呼べば済みます。属性の言葉が必要な場面は、実際にはとても少ないのです。