ニューハーフ・オーガナイゼーションNEWHALF ORGANIZATION

レズビアンとは

言葉そのものより、略し方に歴史が刻まれている言葉です。

意味

レズビアンは、女性を恋愛・性愛の対象とする女性を指します。LGBTの「L」です。語源はギリシャの詩人サッフォーが暮らしたレスボス島——侮蔑から生まれた言葉ではなく、由来自体は文学的です。

「レズ」がなぜ問題か

日本語の「レズ」という略語は、長くポルノグラフィの商品名として流通してきました。男性向けの性的コンテンツのジャンル名として消費されてきた歴史があり、この略語で呼ばれることは「あなたの人生は誰かの性的な見世物だ」という響きを伴います。本人たちが「ビアン」という略し方を選んできたのは、この響きを避けるためです。

レズビアン中立。迷ったらこれ
ビアン当事者コミュニティ発の略語。使ってよいかは相手と関係による
レズ他人に向けて使わない。ポルノ文脈の略語

よくある誤解

「男性を知らないだけ」「いつか変わる」——恋愛対象は説得や経験で書き換わるものではありません。この誤解が実害になるのは、「治そう」とする働きかけに変わる瞬間です。矯正しようとする行為は、善意の形をしていても、本人のあり方の否定です。

「見えにくさ」という固有の事情

レズビアンには、ゲイ男性とも異なる固有の事情があります。可視性の低さです。女性同士が並んで歩いていても「友達」と見なされる。この「見えなさ」は詮索されにくいという面がある一方、存在ごと無いことにされるという面のほうが重い。「そのうち男性と結婚するでしょう」という言葉は、悪意なく本人の人生を消します。

もう1つが経済の問題です。女性同士の世帯は、賃金格差を二重に受けます。同性婚が認められていないことによる相続・保険の不利益と合わせて、制度の空白が最も濃く出る層だと言えます。

コミュニティの場所

ゲイバーに比べて、レズビアン向けの店(ビアンバー)は数がずっと少なく、東京でも新宿二丁目に十数軒という規模です。だからこそ場の意味が濃く、初めて行く場所として敷居の低いミックスバー(客層を限定しない店)から入る人も多くいます。東京の実際の場所についてはlgbtq.tokyoを参照してください。

呼び方の実務・追補

本文で「レズ」を避けるべき理由を説明しましたが、迷ったときの手順はシンプルです。①属性で呼ぶ必要が本当にあるか考える(大半の場面では名前で足りる)②必要なら「レズビアン」を使う ③本人が別の言い方を使っていたらそれに合わせる。この3手順は、この用語集のすべての言葉に共通します。

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